■生育状況・病害虫発生状況
・ナガチャコガネ
被害が進むと白根や細根がなくなり、根部を著しく加害されると、被害株は1番茶芽がほとんど生育しません。11月~12月が防除時期になります。
※薬剤量も多く作業も大変なので、被害部分を確認したうえで防除を進めてください。推定による過剰防除はやめましょう。
・灰色カビ病
本年は夏から秋にかけての乾燥により、着花の多い茶園が目立ちます。雨が降ると湿気で灰色カビ病の発生が予想されますので注意してください。
・赤焼け病
年明け後にマシン油乳剤を散布する場合には、赤焼け病の予防として年内中またはマシン油散布1週間前に銅水和剤を散布してください。
■管理・病害虫防除
・ナガチャコガネ
スミチオン乳剤70% 4,000倍(90日-1回)
5ℓ/㎡土壌潅注(一反5,000ℓ)
※幼虫は、根の多い茶株の下にいるので潅注は雨落ち部よりも内側に行わないと効果がありません。
※降雨の翌日など土壌が湿っている時に潅注すると効果が高まります。
・灰色カビ病
フロンサイドSC 2,000倍(14日-1回)または
ベフドー水和剤 500倍(14日-2回)
防除時期 11月~2月の花満開時~落花時
・赤焼け病
コサイド3000 1,000倍(14日)
ドイツボルドーA水和剤 500倍(14日)
フジドーLフロアブル 500倍(14日)
カスミンボルドー 1,000倍(30日)
・化粧ならし
秋整枝の後、遅れ芽や風で古葉が浮き上がるものがあります。
一番茶に混入してしまうと品質を落とす原因となりますので、芽の動きが完全に停止し(17℃以下)、強い風が吹いた後の11月中・下旬に必ず化粧ならしを行いましょう。
※化粧ならしの深さは、秋整枝面よりも深くならないようにしましょう。