■生育状況・病害虫発生状況
二番茶の生産は終盤に差し掛かりました。
二番茶後の新芽(三番茶芽)は、来年の一番茶の母枝、母葉となる大事な芽です。茶園を良く観察し、健全な生育となるよう管理を行ってください。
ウンカ・スリップス・チャハマキ・チャノコカクモンハマキの発生が目立ちます。
ウンカ・スリップスは新芽の生育に与える影響が大きい害虫になりますので、二番茶残葉で増殖しないように二番茶後速やかに防除を行ってください。
クワシロカイガラムシの防除は茶畑がある標高により差はありますが、おおよそ7月中旬以降の幼虫孵化後になります。
幼虫孵化最盛期から数日が防除適期となっています。防除時期を外さない為にも、よく枝を見て防除を行って下さい。
新梢枯死症、炭疽病の感染は、萌芽から開葉期の降雨によります。降雨前後の薬剤選定とタイミングを見極めて防除を行ってください。
■管理・病害虫防除
地区によって自粛解除条件が周辺茶園終了後か自粛解除日決定と異なります。園地の自粛解除条件に従って防除を行いましょう。
周辺茶園に比べ摘採時期に差がある茶園では、摘採予定日を立て看板にて隣接茶園へお知らせいただきますと共に、隣接茶園ではご留意いただきますようにお願い致します。
○チャノミドリヒメヨコバイ・チャノキイロアザミウマ
(ウンカ・スリップス)
ガンバWSB(ガンバ水和剤)1,000倍 14日-1回
または
ハチハチフロアブル 1,000倍 14日-1回
※サビダニ・ホコリダニ・チャトゲコナジラミにも効果があります。
○チャハマキ・チャノコカクモンハマキ
マッチ乳剤 2,000倍 7日-1回(三番茶開葉期)
○新梢枯死症・炭疽病
フロンサイドSC 2,000倍 14日-1回 ※予防剤
テプロスフロアブル 1,000倍 14日-2回 ※治療剤
※輪斑病が多発した場合は被害部を軽く整枝して直後に散布してください。
○クワシロカイガラムシ
アプロードエースフロアブル 1,000倍 14日-2回
コルト顆粒水和剤 2,000倍 7日-2回
※散布量は共に10aあたり1,000L散布
来年の一番茶を良質、多収なものとするために二番茶後の遅れ芽ならしをおこなってください。
遅れ芽ならし(二番茶摘採から10~15日後)
トビ芽ならし(7月中旬~下旬)
尚、樹勢の低下している茶園はそのまま放任し、遅れ芽が伸びすぎた場合は7月下旬にトビ芽のみを整枝してください。